主な成果
RESEARCH
研究
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小麦
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日本初のデュラム小麦「セトデュール」の品種登録
パスタの原料であるデュラム小麦は、日本の気候にあわないため国内での生産が難しいといわれていましたが、日本で栽培できるデュラム小麦をめざし、農研機構西日本農業研究センターと共同研究を開始、品質評価や現地栽培試験などの研究を経て2016 年に品種登録公表となり、「セトデュール」が品種として認められました。
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でんぷんが老化しにくい小麦の研究
でんぷんを構成する成分「アミロース」と「アミロペクチン」の比率や構造が通常と異なる小麦の研究を農研機構と共同で行いました。その結果、アミロースの割合が低く、アミロペクチンの構造が単純なでんぷんを持つ小麦から通常より柔らかく、かつ、時間がたっても硬くなりにくいパンができることを明らかにしました。現在、このようなでんぷんを持ち、かつ、栽培しやすい小麦品種の育成を進めています。
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分析
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植物ウイルス病における簡易検出キットの研究開発
果菜類や果実的野菜の栽培において、植物病による品質や収量の低下が問題となっています。これら病害に対しては、早期に診断し対策を講じる必要がありますが、生理障害との区別が難しく、感染の有無を簡易に検出できるキットが求められています。
当社は、茨城県農業総合センターと共に、植物ウイルス病の簡易診断の実用化に向けて共同研究を進め、2019年に生産現場にてトマトで問題となっている「トマト黄化葉巻ウイルス」を迅速に検出できる国内唯一のイムノクロマトキットを開発、販売しました。
その後もキュウリ、メロン、カボチャなどの病害に対応するイムノクロマトキットの開発、販売を続け、2024年にはシリーズ9番目となる「スイカモザイクウイルス」の検出キットを開発し、販売を開始しています。
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機能性食品素材
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高純度セラミドの抽出
食べることで「美しく」を追求する中、皮膚の潤いを保つために重要な役割を果たしているセラミドと似た物質が植物にも含まれることに着目し、さまざまな植物原料を探索しました。その結果、「日本人に馴染み深い米」、「世界中で古くから広く食されているトウモロコシ」から、高純度なセラミドを取り出し、食品素材とすることに成功しました。
セラミドについて -
オリーブ果実マスリン酸の研究
昔から地中海沿岸に住む人々は長寿で、虚血性心疾患などの心臓病やメタボリックシンドロームなど、生活習慣病とされる疾病の発症率が低いことがわかっており、その理由が地中海式食事法にあるのではないかと推測されています。当社では、健康寿命と関連があると言われる地中海式食事法の代表、「オリーブ果実」に着目し、希少成分であるマスリン酸の関節や筋肉への効能の研究を行っています。
マスリン酸について
DEVELOPMENT
開発
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加工食品
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新たなパスタブランド「REGALO(レガーロ)」
「あなたを満たす最高の贈りもの」をキーワードに、食感や味わいはもちろん、色味などにもこだわり抜いた国内産プレミアムパスタブランド「REGALO(レガーロ)」を開発しました。現在同ブランドは、パスタ、パスタソース、冷凍パスタで展開しています。
「REGALO(レガーロ)」について -
美味しく楽しいお菓子作りを応援「めちゃラク」シリーズ
家庭での美味しく楽しいお菓子作りを応援するミックスシリーズとして開発された「めちゃラク」シリーズは、「家庭に常備されている材料でOK」「袋の中で混ぜるだけ」「誰でもわかるカンタン調理」が特徴で、親子でのお菓子作りにもピッタリな商品です。
「めちゃラク」シリーズについて
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冷凍食品
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家庭用冷凍パスタ「オーマイプレミアム」シリーズ
「オーマイプレミアム」はそれまでの冷凍パスタよりも、高付加価値な商品として2003年に誕生しました。味の良さに加え、紙トレーの便利さも相まって人気が高まり、現在も「冷凍パスタブランドNo1※1」として人気シリーズのひとつとなっています。
「オーマイプレミアム」シリーズについて
※1 インテージSCI(15~79歳)冷凍パスタ市場2019年4月~2023年11月ブランド別累計購入金額ベース -
主食とおかずのワンプレート冷凍食品「ニップン よくばり」シリーズ
「ニップンよくばり」シリーズは、主食とおかずがワンプレートになった新しいタイプの冷凍食品として開発されました。現在は、和食セットの「よくばり御膳」、洋食セットの「よくばりプレート」、主食×主食の「よくばりメシ」の幅広いラインナップで展開しています。
「ニップン よくばり」シリーズについて
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ヘルスケア
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植物由来のフェムテックブランド「femgoo」
植物由来の健康機能素材の知見を活用して、機能性表示食品の開発を行っており、2023年には新たに植物由来のフェムテックブランド「femgoo(フェムグー)」を立ち上げました。
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新規事業
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プラントベースフード「ソイルプロ」の開発
植物性食品市場に注目し、大豆を原料とした植物性たんぱく食品の開発に取り組みました。その結果、大豆加工技術に長けたグループ会社とのシナジー効果により、豆腐の加工技術を応用した「ソイルプロ」という新素材の開発に至りました。
「ソイルプロ」について
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環境配慮
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環境配慮商品の開発
冷凍食品の「よくばりプレート」「よくばり御膳」に、環境に配慮した無漂白の木材パルプで作られたeco紙トレーを使用しています。eco紙トレーを製造する際にモールド容器※1を活用することで、これまで紙トレー化が難しかった冷凍食品用の仕切り付きトレーが実現できました。今後も多くの冷凍食品の紙トレー化が図れるよう活動していきます。
※1 モールド容器:原料パルプを水に溶かし、金型で漉き上げて乾燥させて作った紙成型品。