子ども達には事前に「夢の階段シート」を配り、自分の夢について考えをまとめてもらいました。
事前授業での夢の発表 -自分の考えを人前で話す-
「オレの夢を聞いてくれ!という人」と為末先生が問いかけると、ハイハイハイ!と勢いよく手が挙がります。体育に続き、2時間目も変わらず元気な滝宮っ子に、為末先生も楽しそう。
「プロ野球選手になりたい」「プロバスケット選手をめざします」と、運動が盛んな滝宮小学校らしく多くの子ども達がプロスポーツ選手になる夢を語ったのが印象的。 他にも獣医やトリマー、パイロット、パティシエといった人気職種も多く、子どもらしい夢のある発表が続きました。ただ、「どうしてその夢がいいの」「バスケのどんなところが好きなの」と為末先生に質問されると、 口ごもってしまう子どももちらほら。どうやらみんな、自分の夢について考えること自体に慣れていないようです。
話し合い -夢のストーリーをみんなで話し合う-
発表が終わると、今度はグループに分かれて話し合いの時間です。「夢をかなえるまでに何歳で何をするのか、具体的なストーリーを考えてみましょう。 特に、自分が夢を実現することで誰に影響を与えるのか、喜んでいる人の顔を想像してみてください。そして、喜んでいる人を見て自分がどう感じるのか、ということも考えてみて」と為末先生から課題が与えられました。 また、自分がどう思うかを一番大事にすること、人の夢を応援してあげること、普段は言わないことも今日はチャレンジして言ってみることなど、話し合いにあたってのルールも伝えられました。
とにかく人なつっこい滝宮小の子ども達、為末先生が各グループを回ると「為末さん、来て来て! 聞いて聞いて!」と手招きの応酬。夢をどうやってふくらませればいいのか、 最初はとまどう子も多かったようですが、「パティシエで成功したらどうなっているの?」「…自分だけのお菓子を作ることかな」「何と言うお菓子?」「私の名前をつけます」「自分の名前をつけた新しいお菓子を作る。 うん、すごくいいんじゃない? そのお菓子を作ったら誰が喜ぶと思う?」という風に、為末先生が問いかけるたびに、子ども達の夢が少しずつ形になっていくのがわかります。
時には「夢がかなったら誰が喜んでいるの?」「僕が喜んでる」「自分以外の人だよ(笑)」なんてボケツッコミも飛び交いながら、先生や他のお友達と話し合いながら夢シートにびっしり書き込む子や、夢そのものが変わってしまった子も現れました。
発表 -夢を具体化し、目標を設定する-
話し合いが終わると、みんなで考えた「夢のストーリー」の発表です。
最初の発表ではまだ漠然としていた子ども達の夢は、リアリティあふれるストーリーに育っていました。
「僕の夢は国際線のパイロットです。13歳から英語やフランス語などの外国語を学び、16歳から航空訓練学校で学んだ後、31歳で結婚。 32歳から副パイロット、5年後の37歳でパイロットになって、旅行をする人を飛行機で安全に運びたいです」など、1人1人の夢は細かいところまで考えられていました。
「パイロットになったら誰が喜んでいますか?」と為末先生が問いかけても「飛行機に乗っている人が喜んでくれます」とはきはき返答。 「プロ野球選手になって活躍して、年俸の8割を被災地に寄付したいです」と発表した子どもに為末先生が「8割は多いんじゃない? どうしてそんなに寄付するんですか?」と話しかけすると、 「国には任せていられないから」と頼もしい答えをする子も。これには為末先生も「すごいね」と舌を巻いていました。
まとめ
自分の将来について、初めて真剣に考えた子どもも多かった2時間目の授業。短い時間ながら、1人1人の心の中には「その職業についたら自分はどんな気持ちになるのか」 「夢をかなえた時にどんな人の笑顔が見えるか」など、さまざまなイメージがわき上がってくるのがわかりました。 友達同士の会話も活発で、自分では思いつかないアイデアやアドバイスを友達からもらって、夢をふくらませる子どももたくさんいたようです。
「みんなの夢はもしかしたらこの先、形を変えていくかもしれません。たとえばサッカー選手になりたいと思っても、全員が選手になれるわけではないですよね。 たとえかなわなかったとしても、今度は選手を支える側になって誰かを喜ばせることはできるかもしれない。みんなの夢の奥には“誰かを喜ばせたい”という思いがあって、 選手じゃなく監督やコーチになっても、その思いは同じです。今日考えた“誰を喜ばせたいか”という思いを、どうかこれからも大切にしてください」
自分の夢と真剣に向き合った子ども達に、為末先生からエールが贈られました。
「オレの夢を聞いてくれ!という人」と為末先生が問いかけると、ハイハイハイ!と勢いよく手が挙がります。体育に続き、2時間目も変わらず元気な滝宮っ子に、為末先生も楽しそう。
「プロ野球選手になりたい」「プロバスケット選手をめざします」と、運動が盛んな滝宮小学校らしく多くの子ども達がプロスポーツ選手になる夢を語ったのが印象的。 他にも獣医やトリマー、パイロット、パティシエといった人気職種も多く、子どもらしい夢のある発表が続きました。ただ、「どうしてその夢がいいの」「バスケのどんなところが好きなの」と為末先生に質問されると、 口ごもってしまう子どももちらほら。どうやらみんな、自分の夢について考えること自体に慣れていないようです。
発表が終わると、今度はグループに分かれて話し合いの時間です。「夢をかなえるまでに何歳で何をするのか、具体的なストーリーを考えてみましょう。 特に、自分が夢を実現することで誰に影響を与えるのか、喜んでいる人の顔を想像してみてください。そして、喜んでいる人を見て自分がどう感じるのか、ということも考えてみて」と為末先生から課題が与えられました。 また、自分がどう思うかを一番大事にすること、人の夢を応援してあげること、普段は言わないことも今日はチャレンジして言ってみることなど、話し合いにあたってのルールも伝えられました。
とにかく人なつっこい滝宮小の子ども達、為末先生が各グループを回ると「為末さん、来て来て! 聞いて聞いて!」と手招きの応酬。夢をどうやってふくらませればいいのか、 最初はとまどう子も多かったようですが、「パティシエで成功したらどうなっているの?」「…自分だけのお菓子を作ることかな」「何と言うお菓子?」「私の名前をつけます」「自分の名前をつけた新しいお菓子を作る。 うん、すごくいいんじゃない? そのお菓子を作ったら誰が喜ぶと思う?」という風に、為末先生が問いかけるたびに、子ども達の夢が少しずつ形になっていくのがわかります。
時には「夢がかなったら誰が喜んでいるの?」「僕が喜んでる」「自分以外の人だよ(笑)」なんてボケツッコミも飛び交いながら、先生や他のお友達と話し合いながら夢シートにびっしり書き込む子や、夢そのものが変わってしまった子も現れました。
話し合いが終わると、みんなで考えた「夢のストーリー」の発表です。
最初の発表ではまだ漠然としていた子ども達の夢は、リアリティあふれるストーリーに育っていました。
「僕の夢は国際線のパイロットです。13歳から英語やフランス語などの外国語を学び、16歳から航空訓練学校で学んだ後、31歳で結婚。 32歳から副パイロット、5年後の37歳でパイロットになって、旅行をする人を飛行機で安全に運びたいです」など、1人1人の夢は細かいところまで考えられていました。
「パイロットになったら誰が喜んでいますか?」と為末先生が問いかけても「飛行機に乗っている人が喜んでくれます」とはきはき返答。 「プロ野球選手になって活躍して、年俸の8割を被災地に寄付したいです」と発表した子どもに為末先生が「8割は多いんじゃない? どうしてそんなに寄付するんですか?」と話しかけすると、 「国には任せていられないから」と頼もしい答えをする子も。これには為末先生も「すごいね」と舌を巻いていました。
自分の将来について、初めて真剣に考えた子どもも多かった2時間目の授業。短い時間ながら、1人1人の心の中には「その職業についたら自分はどんな気持ちになるのか」 「夢をかなえた時にどんな人の笑顔が見えるか」など、さまざまなイメージがわき上がってくるのがわかりました。 友達同士の会話も活発で、自分では思いつかないアイデアやアドバイスを友達からもらって、夢をふくらませる子どももたくさんいたようです。
「みんなの夢はもしかしたらこの先、形を変えていくかもしれません。たとえばサッカー選手になりたいと思っても、全員が選手になれるわけではないですよね。 たとえかなわなかったとしても、今度は選手を支える側になって誰かを喜ばせることはできるかもしれない。みんなの夢の奥には“誰かを喜ばせたい”という思いがあって、 選手じゃなく監督やコーチになっても、その思いは同じです。今日考えた“誰を喜ばせたいか”という思いを、どうかこれからも大切にしてください」
自分の夢と真剣に向き合った子ども達に、為末先生からエールが贈られました。