話し合いにあたって、為末先生から話し合いに関する3つのルールが紹介されました。
「1つは、今日はどんな夢を話してくれても大丈夫だということ。ユーチューバーでも政治家でも何でもOKです。 ただし、友だちの夢を馬鹿にしたりしないでください。2つめは、他の人と違う夢を話してみてください。3つめは、友だちにどんどん質問してみてください。 あとは自由に話してみましょう」
事前授業で考えたの夢の発表 -自分の考えを人前で話す-
まずは、みんなが考えてきた夢について発表してもらいました。「発表してくれる人!」と為末先生が問いかけると、 児童たちからたくさん手が挙がりました。
「私の夢はファッションデザイナーになることです。自分で作った服をお店で売って、その店の社長になって、接客もがんばりたいです」
「作家と普通の会社員になってふつうに暮らすことです。転生ものを書いてみたいです」
「クリスティアーノ・ロナウドのようなサッカー選手になりたい」
「もともと動物関係の仕事がしたいと思っていましたが、珍獣動物の本を読んで獣医師になりたいと思うようになりました」
「オリンピックの水泳選手になりたいです」
5年生とは思えないほど、発表された夢はどれも考えぬかれた内容。「どうしてそれが夢になったの?」「どんな選手になりたいですか?」 と為末先生がインタビューしても、「洋服の絵を描くことが好きだし、人見知りしないほうなのでいろんな人と知り合えたらいいなと思ったから」 「泳ぐのが速くて、みんなからモテる選手になりたいです」とスラスラ答える児童たちに「カンペキだね!これまで聞いたことのない夢も多いなあ」 と為末先生も話し合いを前に期待が高まっている様子です。
その後、いよいよ話し合いの時間ですが、為末先生から話し合いにあたって大事にしてほしいポイントが紹介されました。
「何歳の時にどのチームに入って、どのポジションになって、どんなプレイをするのかというふうに具体的に書いてほしいということ。 たとえば高校野球で甲子園に行くのか、それともアメリカの高校に進んでプレイするのか? そんなことも考えてみてください。 これを将来必ずやらなきゃいけないということではなくて、今日はなるべく自由に大きなストーリーを考えてみましょう。それからもう1つ、 自分が夢を実現した時に誰が喜んでいるかを考えてみてください」
話し合い -夢のストーリーをみんなで話し合う-
4~5人のグループに分かれ、いよいよ子どもたちの話し合いスタートです。1時間目からどの授業もパワフルに取り組んでいる高洲三小の児童たち、 3時間目もエンジン全開で友だちと会話を始めました。為末先生も子どもたちの輪の中に入り、「ゲームデザイナーになるなら、何歳までに何をしようか?」 「バレーボール選手になるなら、まず15歳の時に何をしているかな?」とストーリーづくりの糸口となるよう児童たちにさまざまな質問をしていきます。 「車の整備がやりたい」という子に「どんな車を整備したい?」と為末先生が質問すると、「うーん、フェラーリかな」と児童。 保育士になりたいという女子には「どうして保育士になりたいと思ったの?」「小さい子が好きだから」「どんな保育士になりたい?」 「優しい保育士になりたいかな」と会話のキャッチボールが進みます。
会話が盛りあがってきたところで、児童たちは周囲にインタビューを開始。「もしかしたら私は東京オリンピックに出られるの? 誕生日がひっかかる?」 と質問する児童に「それは調べたほうがよさそうだね」と為末先生がアドバイスしたかと思えば、カメラマン志望の児童が撮影カメラマンに近づいて 「カメラの中ってこうなっているんだ!」と一眼レフカメラについて教えてもらう場面も。友だちの夢に対して「ペットショップで働くのは大変だよ!」 と自分が知っている情報を伝えるなど、情報交換も活発に行われていました。
将来やってみたいというサッカーのプレイを実況しながらやって見せる児童があらわれたり、児童たちは終始元気いっぱい。 為末先生も児童たちのユニークな夢の話を聞きながら「本当に面白いなあ」と楽しそうでした。
発表 -夢を具体化し、目標を設定する-
話し合いが終わり、子どもたちが話し合いの中で考えた「夢のストーリー」を発表してもらう時間です。為末先生が「発表してくれる人!」と募ると、 またもや児童からたくさんの手が挙がりました。
「小学校が終わるまでに今書いている小説を書き終えて、高校の時にコンクールに応募した小説が本になって、 大学で書いた小説が芥川賞とノーベル賞を史上最年少でとって、みんなに喜んでもらいます」
「早稲田実業中等部に入って硬式野球部で活躍し、早稲田大学に入って、そのあとプロ野球に入って大谷翔平みたいに二刀流の選手になって、 サイクルヒットと170km投げてホームランを1試合に3本打って年間最優秀選手賞をとりたいです」
「僕の夢はゲームデザイナーになることです。15歳でいろんなゲームのことを知って、18歳でゲームを研究し、 20歳でカプコンに入って買った人が喜んでくれるような、外国人でもわかりやすいゲームを作りたいです」
「中学校で獣医師になる方法や動物の治療方法を調べて、獣医学部のある高校に入っていろいろと努力して、 大学は獣医学部のある頭のいい学校を受験したい。それで獣医師になって、誰にもできないような手術をしたいです」
児童たちの夢のストーリーはどれも驚くほど情報満載! 短い間で友だち同士や先生たちと濃密なコミュニケーションをしたことをうかがわせる、
充実した内容になっていました。また発表の合間に「ちなみに先生の夢は?」と為末先生が担任の先生に突撃インタビューする場面も。
「屋久島でウミガメと一緒に泳ぐこと、マラソンを完走すること、それから子どもたちと富士山に登ること」という先生の夢を聞いて
「いいですね、じゃあ先生と富士山に登る人!」と為末先生が児童に聞くと、ほとんど手が挙がらず児童たちが大爆笑。
先生と生徒間のよい関係も垣間見える、楽しい授業となりました。
まとめ
最後に為末先生からメッセージが贈られました。
「今日一番みんなに伝えたいことは、職業を通じて何を伝えたいですか? ということです。今日みんなが書いてくれた夢は、ぜんぶ職業の名前なんですね。 職業というのは、なった後が大事。たとえばユーチューバーになってどんな人を喜ばせたいか、 サッカー選手になってどんなプレイをすることで誰が喜んでいるか?ということを考え続けてほしいですね。 それから不思議なんだけど、夢って応援してくれる人が多いとかないやすいんです。だからお友だちの夢をみんなで応援してあげてください。 今日は本当に元気一杯の学校でした。いっぱい動いていっぱい食べる、それがみんなの夢を支える力になります。ぜひ夢をかなえてくださいね」 と、5年生にエールを贈り、爲末大学食育学部の授業はすべて終了となりました。
「1つは、今日はどんな夢を話してくれても大丈夫だということ。ユーチューバーでも政治家でも何でもOKです。 ただし、友だちの夢を馬鹿にしたりしないでください。2つめは、他の人と違う夢を話してみてください。3つめは、友だちにどんどん質問してみてください。 あとは自由に話してみましょう」
まずは、みんなが考えてきた夢について発表してもらいました。「発表してくれる人!」と為末先生が問いかけると、 児童たちからたくさん手が挙がりました。
「私の夢はファッションデザイナーになることです。自分で作った服をお店で売って、その店の社長になって、接客もがんばりたいです」
「作家と普通の会社員になってふつうに暮らすことです。転生ものを書いてみたいです」
「クリスティアーノ・ロナウドのようなサッカー選手になりたい」
「もともと動物関係の仕事がしたいと思っていましたが、珍獣動物の本を読んで獣医師になりたいと思うようになりました」
「オリンピックの水泳選手になりたいです」
5年生とは思えないほど、発表された夢はどれも考えぬかれた内容。「どうしてそれが夢になったの?」「どんな選手になりたいですか?」 と為末先生がインタビューしても、「洋服の絵を描くことが好きだし、人見知りしないほうなのでいろんな人と知り合えたらいいなと思ったから」 「泳ぐのが速くて、みんなからモテる選手になりたいです」とスラスラ答える児童たちに「カンペキだね!これまで聞いたことのない夢も多いなあ」 と為末先生も話し合いを前に期待が高まっている様子です。
その後、いよいよ話し合いの時間ですが、為末先生から話し合いにあたって大事にしてほしいポイントが紹介されました。
「何歳の時にどのチームに入って、どのポジションになって、どんなプレイをするのかというふうに具体的に書いてほしいということ。 たとえば高校野球で甲子園に行くのか、それともアメリカの高校に進んでプレイするのか? そんなことも考えてみてください。 これを将来必ずやらなきゃいけないということではなくて、今日はなるべく自由に大きなストーリーを考えてみましょう。それからもう1つ、 自分が夢を実現した時に誰が喜んでいるかを考えてみてください」
4~5人のグループに分かれ、いよいよ子どもたちの話し合いスタートです。1時間目からどの授業もパワフルに取り組んでいる高洲三小の児童たち、 3時間目もエンジン全開で友だちと会話を始めました。為末先生も子どもたちの輪の中に入り、「ゲームデザイナーになるなら、何歳までに何をしようか?」 「バレーボール選手になるなら、まず15歳の時に何をしているかな?」とストーリーづくりの糸口となるよう児童たちにさまざまな質問をしていきます。 「車の整備がやりたい」という子に「どんな車を整備したい?」と為末先生が質問すると、「うーん、フェラーリかな」と児童。 保育士になりたいという女子には「どうして保育士になりたいと思ったの?」「小さい子が好きだから」「どんな保育士になりたい?」 「優しい保育士になりたいかな」と会話のキャッチボールが進みます。
会話が盛りあがってきたところで、児童たちは周囲にインタビューを開始。「もしかしたら私は東京オリンピックに出られるの? 誕生日がひっかかる?」 と質問する児童に「それは調べたほうがよさそうだね」と為末先生がアドバイスしたかと思えば、カメラマン志望の児童が撮影カメラマンに近づいて 「カメラの中ってこうなっているんだ!」と一眼レフカメラについて教えてもらう場面も。友だちの夢に対して「ペットショップで働くのは大変だよ!」 と自分が知っている情報を伝えるなど、情報交換も活発に行われていました。
将来やってみたいというサッカーのプレイを実況しながらやって見せる児童があらわれたり、児童たちは終始元気いっぱい。 為末先生も児童たちのユニークな夢の話を聞きながら「本当に面白いなあ」と楽しそうでした。
話し合いが終わり、子どもたちが話し合いの中で考えた「夢のストーリー」を発表してもらう時間です。為末先生が「発表してくれる人!」と募ると、 またもや児童からたくさんの手が挙がりました。
「小学校が終わるまでに今書いている小説を書き終えて、高校の時にコンクールに応募した小説が本になって、 大学で書いた小説が芥川賞とノーベル賞を史上最年少でとって、みんなに喜んでもらいます」
「早稲田実業中等部に入って硬式野球部で活躍し、早稲田大学に入って、そのあとプロ野球に入って大谷翔平みたいに二刀流の選手になって、 サイクルヒットと170km投げてホームランを1試合に3本打って年間最優秀選手賞をとりたいです」
「僕の夢はゲームデザイナーになることです。15歳でいろんなゲームのことを知って、18歳でゲームを研究し、 20歳でカプコンに入って買った人が喜んでくれるような、外国人でもわかりやすいゲームを作りたいです」
「中学校で獣医師になる方法や動物の治療方法を調べて、獣医学部のある高校に入っていろいろと努力して、 大学は獣医学部のある頭のいい学校を受験したい。それで獣医師になって、誰にもできないような手術をしたいです」
まとめ
最後に為末先生からメッセージが贈られました。
「今日一番みんなに伝えたいことは、職業を通じて何を伝えたいですか? ということです。今日みんなが書いてくれた夢は、ぜんぶ職業の名前なんですね。 職業というのは、なった後が大事。たとえばユーチューバーになってどんな人を喜ばせたいか、 サッカー選手になってどんなプレイをすることで誰が喜んでいるか?ということを考え続けてほしいですね。 それから不思議なんだけど、夢って応援してくれる人が多いとかないやすいんです。だからお友だちの夢をみんなで応援してあげてください。 今日は本当に元気一杯の学校でした。いっぱい動いていっぱい食べる、それがみんなの夢を支える力になります。ぜひ夢をかなえてくださいね」 と、5年生にエールを贈り、爲末大学食育学部の授業はすべて終了となりました。