ふっくらパンをつくりましょう

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パンづくりの豆知識

温度と時間

パン作りは、時間がかかって大変という声を良く聞きます。
それはイーストの扱いになれないためでしょう。パンは、イーストという生きものを使ってつくられるからです。

イーストは生地の中で、糖分をとり入れ、酵素の働きで炭酸ガスやアルコール、その他パンの香りや味のもとになる酸などをつくります。ただ、このイーストは糖分を栄養にして、水分と温度が与えられないと働くことができません。
パン生地には水分と糖分が十分ありますので、イーストを上手に働かせるために適切な温度の管理をすることが、おいしいパンをつくる秘訣になります。

発酵と時間 (目安となります)

発酵時間は、パンの種類、生地のこね上がりの状態(温度とかたさ)、発酵させる場所の温度によって異なります。
イーストの使用量と上記のことを判断して、時間をきめてください。
なお、発酵状態をチェックするのに、フィンガーテストという方法があります。
この方法については、バターロールや食パンのつくり方のページで、くわしく説明してありますので、参考にしてください。

これからパンづくりを始める方は、パン生地の発酵と温度を次のようにおぼえてください。

0〜5度 イーストの保存に適した温度。
27〜30度
(40〜60分)
生地の1回目の発酵に適した温度。
生地をつくり、第1回目の発酵をさせる時です。
40分〜60分で、生地は発酵します。そのために、できた生地がこの温度になるように水の温度で調節します。(夏は冷水、冬は温湯)
36〜38度
(30〜40分)
成型後の発酵温度。
適当な大きさに切りわけた生地(これを分割といいます。)を型づくり(成型)もう一度発酵させることをホイロと言いますが、この時の温度がこの36〜40度です。27〜30度で40〜60分かかったパン生地が、ホイロの温度では(パンの種類にもよりますが)30〜40分ぐらいで発酵します。この時は高温にならないよう注意してください。
60度〜 60度以上になるとイーストは働かなくなります。(死滅)オーブンの中にパンを入れると、しばらくパンはボリュームが出ますが、その後止まりパンの形は固定されます。パン生地の内部が60度以上になったからです。
生地づくりで注意すること

材料を混ぜ合わせ、良くこね、たたいたりたたんだりして、ねばりと伸びと弾力のある生地をつくることが大切です。
初めてパンをつくった人は、でき上がったパンがかたいと良くいいます。
原因はいろいろありますが、こね不足で発酵が悪く生地がかたい場合が多いようです。
焼き上がったパンはボリュームに欠け、かたくコロコロとしています。

生地づくりのコツは、水の量を調節し(小麦粉の種類や季節によってもちがいますが)、柔かめの生地をつくり良くこねることです。
また、油脂類は生地のベタつきがなくなってから混ぜこみます。
そしてさらに、こねる、たたむ、たたくを繰り返して、生地を丸めたとき表面がなめらかになればでき上がりです。
こね上げた生地の温度は、一般的なパンでは27〜29度になるように、こね水で調整してください。
くわしい生地づくりの順序は、バターロールや食パンのつくり方のページを読んでください。

ベーカーズパーセント(%)とは

ベーカーズパーセント(%)とは、小麦粉を100としたとき、小麦粉に対して他の材料が何%かをあらわしたものです。
普通の%は全体を100と考えますが、パン作りでは、材料の配合を考えるとき、小麦粉を100として計算します。

例:バター5%とある場合、

小麦粉100gのときは100x5/100=5(g)
小麦粉300gのときは300x5/100=15(g)

となります。
全材料の合計は100以上になり、パンでは170〜200%となりますから、その点注意してください。